書初めはとっても苦手だったけど「張初め」は楽しい・・・・
2015年の最終営業日に、いろいろあった2015年への想いと新たな2016年への願いを込めてセットアップし、1月最初の「張り初め」として本張りしたジェンベです。
TDFのギニアジェンベは昨年よりDrumskullの正規販売店として最高品質の「ステルス戦闘機」のようなジェンベを扱うようになりましたが、2011年に桶の製作依頼・2012年にコンテナで輸入した従来からのギニアジェンベラインも多くの特徴を持つ扱いやすくとてもよいボディが多く残っています。ジェンベってその年の世相を反映することがあって、東日本大震災があった当時はまだ節電って叫ばれていて(あの空気はいったい何処へいっちゃったんでしょうね?)移動手段も車より電車ってことがより顕著になっていました。今もある流れですが自ずから「ジェンベは軽く軽く」ということに注力してカーバーに依頼したこの年のジェンベは桶の厚みを少しだけ押さえてます。これにより33cm口径以上でも7kg台が実現できました。今の流行ってるギニアジェンベって口径も35cm位、重量も10kg近くある豪華なものが多いのですが、この「3kgの差」はいろいろな意味で大きいです。
軽くすることの良さは、言わずもがな「移動が楽」なのと「立奏も楽」なことの他に「軽快でポップな音色」が手軽に出せることにあります。
所謂ターボなどの過給機の付いていない「1,500ccのツインカムNA」といったところです。
カービングもゴージャス過ぎず、且つヤボッた過ぎないキャッチーな彫りの桶が多いです。自分はこのジェンベの彫がどうしても「帆船」に見えて仕方がなく、年始一本目のジェンベに選びました。「新たなる旅立ち」です。
2016年はそんな「程よい豪華さ」の年にしたいと思い「等身大ナチュラル」をイメージして組んでみました。ロープカラーは昨年終盤導入したゴールド 5mm 。クレイドルはモスグリーン/オレンジをダブルで多めに作ってます。
木材はレンケ。レンケについてはウチのケンちゃんが最近「やっぱレンケや思うんです」って熱入れて話してるのでレンケうんちくは改めてケンちゃんに語ってもらうとして、自分は昨年みしまで直接ファマドゥコナテの口から聴いた「自分はレンケのジェンベしか使わない」という言葉、それだけでいいなって思いました。所謂長嶋茂雄はグラブはローリングス、バットはルイビル・スラッガーしか使わないっていうのと同じ・・ん?か?
最近の自分ブームでエッジを少しだけ立ててます。
大きな手で指の長い人はいいのでしょうが、自分のように手が小さく指が短い場合エッジが丸くて寝ていると指先のな返りが散漫になって特にスラップの精度が鈍るのです。指元の蒲鉾へ当たる衝撃は最小限にして、その中でも急速に指が返る「ちょうどいい塩梅」を究極に目指しました。またトンについても同様、しっかり「指が引っかかる」ための角度が重要なんです。
ここについては手の形や腕の長さなど千差万別なので一概になかなか語りづらい部分ですが、特にスラップの精度で悩んでいる方がいらしたら「打面角度」について一考してみるのはありだと思います。
と、今年もあれやこれや考えながらジェンベを創って参ります。
どうそよろしくお願いいたします。