2010年にマリの古き良きスタイルのジェンベを復刻すべく彫った20本の「通称ボウル」と呼ぶ背が低くカップの質量が大きなジェンベは、その圧倒的存在感と比類なき音のうねりが評価されて日本のみならず世界へ旅立っていきました。
今、世界で主流となっている戦闘的パキパキジェンベとは真逆の指向性を持つボウルは、きっと各地で異彩を放っているだろうなぁって想像するだけで本当にワクワクするのです。
そのなかで一番最初に佐々木がピックアップしてずーっと自分で保持していた第一号。みしまでファムドゥさんがジーっと見つめていたので叩いてもらった。
「昔、よく見たスタイルだ。トンがいいね!」と褒めてくれました!
そんな10年を経て、このたび幾つかの箇所に手を入れて再度組み直して販売しようと思います。
■叩きやすく
ボウルの特徴としてあるゴブレット型のカップから生み出される音のうねりは凄まじいのですが、反面その角度が立ちすぎていると叩き慣れるまでに時間がかかる、、、という側面がありました。
そのため今回カップ上部を約1cmカットして、カップの最大点とトップの丸まりの差を少し縮めました。
■よりクラシカルに
25あった2フィンガークレイドルを更にオールド風な20の「3フィンガー」に。独特のサスティンを得れるようにしました。
またグレー&ペパーミントだった縦ロープをマリ現地でわざわざ仕入れた極太黒平紐に。
本当に時代に逆行したTDFイズムを地で行く風体にしています。
■稀少性
写真は2010年にバマコでジェンベホテルを経営していたジェルミーさんのジェンベ。ジェンベホテルで深夜までジェンベ談義した際に、この背が低くカップが大きなマリOLD風ジェンベを囲んでどんなジェンベが音楽的に興味深いか?を話し合いました。
彼は自分が叩く分だけ、直接カーバー(ジェンベを彫る職人)と話し合いながら少数このジェンベを作っていました。
全世界で一体何本のジェンベが存在しているか?皆目見当もつきませんが、おそらくこの類のジェンベは40年以上現有している「生粋のOLDジェンベ」を除けば100本と無いと思います。
その中の逸本という訳です。
クォーンっていうトニックとクォワキィーンってスラップ音が楽しめるジェンベは稀少です。
滅多にない機会です。気になってる方はこの機会に。
Mali Lenke Repleboel35cm/¥74,800→¥69,800