超個人的見解から始まったいい音考察。
前回まで・・・
その一:ジャパンビンテージ
その二:鳴らせるのか?
そして今回最終回です。
ギタリスト藤井陽一さんに聞きました。
「先ず良い音の定義なんですが、みんなそれぞれ違うと、、、
ビンテージの良さと、仕事で使いやすいギターもカテゴリーが違うし、自分が好きな音は自分で弾いてて楽しい、もう何年も仕事で弾いてたら音楽って楽しいって思えなくて、なんか今一度子供の頃のワクワクを追求してたら80年代日本製にたどり着きましたw
本家Gibson、Fenderのオールドは高い、レスポール58,59年で買取で3000万超え、実売だと4,000万にとどきそう、60年代初期のレアカラーのストラトも1000万超え、もはや持って歩ける楽器ではなく、実際弾いて保管してる人はほぼいないんじゃないかとw
でもある時そんな貴重な楽器と自分の楽器、そしてアリアやグレコのパチモンと比べるという無謀な事をしたことがあって、弾き比べたらなんかグレコの方が良い音に感じたというw
値段てブランドイメージと評判が80%で、買う側は原価なんか関係ないんでしょうね、71年のレスポールカスタム持ってるんですが、59年と比べたらほぼ同じ音がした、71年て評価低いから100万いかないけど、3000万超えと同じ音がした、
これを基調に考えようと、
しかし、何本買い換えても80年以降のGibsonはピンとこなくて、そんな時81年製のBurnyのレスポールFLG90に出逢いまして、それがめっちゃ良い音で、あ、これだわと、同時にやっぱりTokaiのST80っていうストラトに出逢いましてそれも81年製。
両方とも6万円でしたw
この頃の日本製はほんと作りが良いです、Gibsonは何本も持ってたけど全然ワクワクしない、めちゃお金かけてパーツ換えたり色々したけど、全然ダメでした、
原因はクラフトマン的には色々あるみたいで中でも一番はネックのジョイントが甘い、ディープジョイントがいいとか世間はいってるけど、ボンて叩くとセットネックがボロっと外れるとw 日本製はダボ打ってあってギチギチに留まってるw
木材も日本はバブルだったから良い材を持ってましたね、
これが一番でかいかも、
本家60年代に近い材をふんだんに使って7万〜9万で売ってた、5万円台のポプラやセンでも今の材よりは全然良い。
私も工房で2000年代初頭からシーズニングしてあった材で10本以上作ってもらいましたが、なかなか理想の音にはなりませんでした、最近だいぶわかってきたけど、、、60〜80年代のホンジュラスマホガニー、ブラジリアンローズ、メイプル、アッシュ、etcはほんと良いですね、
ジャパンビンテージマニアじゃないから使い勝手がいいようにどんどん改造しちゃうw だからジャパビンマニアからも邪道だと思われてるみたいw 良い音がしてなんぼでしょ。」
もう感動です。藤井さんと一番最初に呑んだのは、僕はハッキリ覚えてる1982年佐々木少年17歳のとき、新所沢の鳥勝でした。丁度EASTWESTというコンテストに出た時のゲストが藤井さんがローディしてたBAD SCENEで、ボーカル金子さんが打ち上げに誘ってくれたのでノコノコとついて行きました。(そこで産まれてはじめてホッピーを知りました)そこでも藤井さんはバッドシーンのメンバーにイジラれながらもとても可愛がられていて、その後も藤井さんとはスタジオでよく会いました。
藤井さんの考察にある良い音の定義は「弾いていてワクワクする」という、絶対の揺ぎ無い定義でした。
長くなりましたが、僕らの作りだすジェンベ。叩く方がポンっと叩いた瞬間に「ワクワク」出来ているか?もう毎日そればっかり考えてます。
おそらく70年代にFenderやGIBSONを追いつけ追い越せで作っていたTokaiのギター職人さん達もきっとそうだったでしょう。
40年後、2060年に近付く頃、ジェンベの「ジャパンビンテージ」としてTDFのジェンベが尊ばれていたら・・・・嬉しいことこの上ないです。
藤井さん、ありがとう!!!
httpss://youtu.be/gu_nGRRVeEQ